愛しい人〜二人を繋ぐリング〜【下】
「ちょっと貴方達!?何やってんの!!」
突然現れた瀬戸先生…
「…別に何もないっすよ。。戻ろ。」
そう言って佐賀原は、奈菜の腕を引っ張って去っていった。
…はぁ、
俺は、瀬戸先生の前に顔を出した。。
「千野先生っ!?いつから此処に?」
案の定驚く瀬戸先生。。
「いや、結構いました。あの二人が此処に来る前に来たので。」
苦笑いしながら瀬戸先生に言葉を返す俺。
「そうなんですか。。ま、たくあの二人はあとちょっとで授業が始まるというのに…」
ため息混じりで瀬戸先生は言った。
「でもいいじゃないですか…ちょっとくらい授業に遅れても。。」
「そうですか?千野先生ってちょっと生徒を甘やかしすぎじゃないですか??」
貴方には言われたくない…と、言いたがったがそれを呑み込んで…
「違いますよ。」
と、微笑みかけた。
「…伊加さんだから?」
彼女は、上目遣いで俺を見上げた。。