夫婦蜜夜〜エリート外科医の溺愛は揺るがない〜

次の日、仕事が休みだったのでたまっていた家事を片付けた。新さんは当直なので今日の夕方までは帰ってこない。

木下先生への疑惑が解決した昨日から、なぜだか無性に会いたくてたまらなくなった。どうしてなのか、それはきっと、私の中で彼の存在が大きなものに変わりつつあるからだ。

この数日モヤモヤしていたのも、それが大きく関係している。だってなんとも思っていなきゃ、モヤモヤなんてしないはず。いつの間にこんなに大きくなっていたんだろう。

彼は私の心の大事な部分に居座って、会えない今でさえ激しく私の心を揺さぶる。会えなくて寂しいだなんて、そんな感情を抱く自分が不思議で仕方ない。

絶品だと笑ってくれただし巻き卵を作って、豆腐とわかめと油揚げの入った味噌汁の鍋をかき回す。

美味しいと言ってくれるだろうか。彼の破顔を想像しながら作った料理は、どれも絶妙な味付けになった。

しばらくするとリビングのドアが開いて、待ち望んでいた人が姿を現す。薄手の黒のTシャツにジーンズ、グレーのジャケットというラフな格好だけれど、背が高くスタイルがいいのでとても似合っている。

「おかえりなさい」

「ああ、ただいま。いいにおいがする」

「あ、今お味噌汁を作っていて」

クンクンとにおいの元をたどるようにしながら新さんが私の隣に立った。

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