どうも、弟です。
「ぁ、き…くん……っ」
だって、ずっとずっと好きだった。
この想いは伝えちゃいけないって、心の底に仕舞っておこうって。
それでも好きで、諦めきることができなくて。
ハプニングはあったけど、そのおかげで一緒の高校にも通えて、今はこんなふうに話せるくらい、距離が近づいた。
…もう、それで十分だったのに。
「好き…」
「え?」
自然と声が漏れていた。
気持ちが溢れてくるのと一緒に、それが声になって口から漏れていた。
次々流れてくる涙を両手で乱暴に拭きながら、秋くんにぶつけるように続けた。
「わた…しも…っ、あきくん、すき……っ!!!」
「……っ」
そして、秋くんによって私の体はぎゅっと抱きしめられた。
夢?
夢じゃない。
だって苦しい。
さっきから締め付けられる胸も、秋くんに抱きしめられている体も。