どうも、弟です。
『おら』……?
『でねが』……???
本当に、次から次へと……
今度は一体何が起きてるの!?
怒りのオーラによってミニカちゃんの可愛らしかったツインテールが、なんと重力に逆らいゆらゆら天井に伸びている。
え、冗談抜きで怖い……!!
「許さねど……おらの雪さ近づく女は許さねど!!」
こ、この話し方、この方言……っ
テレビで見たことあるけど、もしかして……!?
「な、なまはげ…!?」
「一花、こっち」
「っ」
私の体をそっと自分の後ろに追いやる雪くん。
ミニカちゃんから私を守るように、華奢だと思っていた雪くんの背中が私の視界を覆う。
「ど、どうするの雪くん、ミニカちゃんめちゃめちゃ怒ってるよ!?」
こんな状況でも雪くんの行動に、ちょっとドキドキしてる私がいる。
いや、きっとミニカちゃんが怖くてドキドキしてるだけだ。
……何を勘違いしてるんだ、私は。