どうも、弟です。
あの日……
月形くんがケンカしているのを目撃した日、私はお母さんに白南風高校に行くと伝えた。
お母さんは、近い高校で安心していたし、頑張ってねと応援してくれた。
次の日、教室で見た月形くんは、私が今まで見ていた月形くんのままで。
血や泥で汚れながら笑ってケンカをしている彼とは、全く別人に見えた。
月形くんとは、あの日以来言葉を交わしていない。
そして、先生に白南風高校に行くことを決めた事を伝え、正式に私の志望校が確定した。
今まで勉強を頑張ってきたおかげで、受験に関してはほぼ苦労なく終わった。
すみれには、月形くんがケンカをしていたこと、ブスと言われたことは話していない。
ただ、私の片思いをぶつける、今まで見向きもしなかった彼を見返す。
……そういうことにしている。
無事に高校デビューして、ブスって言ったこと後悔させるくらい可愛くなって……
周りに嘘ばっかりついてきた月形くんとは違うって事、教えてあげるんだから!