どうも、弟です。

三人組。

そのうちの一人は私に気づいて手を振ってきている。

もう二人はまるでカップルみたいにくっついていた。


「……雪くん達だ…」


きっとリュウちゃんが連れてきてくれたんだろうな。

そして、雪くんが好きなミニカちゃんと

私と秋くんがまだ付き合ってると思っている雪くん。


別れたこと、いつ雪くんに伝えたらいいのかな。

いや、でもわざわざ伝えることでもないよね?

だけど伝えなきゃ、雪くんが気づいてくれるまで誤解されたままになっちゃうし……

っていうかどうして秋くんは、雪くんに伝えてくれてないの~!?


「う~…交代してから結構経つのに全然慣れないよ~…」

「あ、お疲れすみれ」


接客ヲ終えたすみれがこちらへ戻ってきた。


「なんかね、一生懸命接客してるつもりなのになぜかクスクス笑われるの、どうしてかな?」

「ぶっふぉ」


さっきまでのすみれのヘンテコな敬語を思い出してまた噴き出してしまった。


「あれ、雪くん達じゃない。一花行かなくていいの?」

「……秋くんが、行ってくれてるから」


すみれから雪くんの名前が出て、ズキンと胸が痛んだ。



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