どうも、弟です。
「ちょっと、あんた」
「はいっ!こちらで喫茶店を……あ」
声をかけられ、後ろを振り返ると。
そこにいたのは、ミニカちゃんだった。
「あれ、ミニカちゃんどうしたの? 雪くんたちと一緒にいたんじゃ…」
腕を組んで仁王立ちして、その顔は不機嫌そうに、眉間にシワを寄せている。
私ちゃんとミニカちゃんって呼んでるし、ミニカちゃんの気に障るようなこともしていないはずなんだけどなあ……?
「えっと、なにか、気に障ることでもしちゃったかな……!?」
雪くんの部屋にいた時みたいに、あのなまはげのようなオーラを出されるかと思うと、怖くて足がすくむ。
せっかくの文化祭で騒ぎを起こすわけにもいかないし……
「ちょっと、いい?」
「え…っ?」
ミニカちゃんはそれだけ言うと、『着いてきなさい』とでも言うように私の横を通り過ぎていった。
な、なんだろう……!!
人気の無いところでなまはげ化するつもりなのかな!?
怯えつつも、行かないともっと怖いことになりそうなので、ミニカちゃんとの距離を少し空けてその後をついて行った。