どうも、弟です。
「……ミニカちゃん、私……」
「答えは出た?…いや、『決まった』?」
ミニカちゃんの眉間に寄せられていたシワが、いつの間にか無くなっている。
むしろ、満足そうに微笑んでいた。
「うん、おかげでやっと決まったよ」
「これで正式にあんたを潰せるわけね」
もう少し言い方あると思うんだけどなあ……
でも、ミニカちゃんのおかげでなんだかすっきりした気がする。
たくさんたくさんごまかし続けてきたけど、こんなに簡単に素直に自分の気持ちを受け止められるなんて思わなかったよ。
「あんたの気持ちが決まったなら、もう行くわ。雪がきっと私を待ってるもの」
ミニカちゃんがくるっとまわって私に背を向け、ツインテールが可愛らしく跳ねた。
「ミニカちゃん、ありがとう」
「ふん、別にあんたの為じゃなくて私の為なんだから。お礼を言われる筋合いなんてないんだから」
階段を上っていくミニカちゃんの顔がちらりと見える。
少し口を尖らせているようだった。
「ううん、それでも、ミニカちゃんのこういう強引なやり方のおかげで、はっきりさせることができたから…」
私がそう言うと、ミニカちゃんは目をギロリとさせて此方を見てくる。