どうも、弟です。

「雪くん、そういえば志望校決めるのそろそろじゃない?」

「うん」

「志望校、決まった?」

「………」


車道側を歩く雪くんを見上げるが、返答はない。

雪くん、なんだかいつもと様子が変……?

元気がないというか…機嫌が悪い……わけでもなさそう……


「雪くん?」

「なんで教えてくれなかったの」


雪くんの足が止まる。


「……え?」


その言葉の意味が理解できなくて、私は首を傾げた。


「一花、秋と別れたんだろ?」

「っ」


ドクンと、心臓が大きく脈打った。

隠してた訳じゃないけど、私から話そうとしなかったのも事実で。


「秋から聞いたよ、俺にはバレたくなかった?」

「……雪くん…」


どうしよう、怒ってる…!?


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