どうも、弟です。
「すぐに言えなくて…ごめんなさい」
怒ってる、どうしよう。
秋くんからなんて言われたのかな。
でも私が傷つけちゃってたのは事実だ。
隠してたわけじゃない、は言い訳。
あとから聞かされた雪くんは、きっと嫌な気持ちになったんだ……
「秋と付き合ってると思わせておけばいいって思ってた?」
「そんなこと……」
「そんなに俺が迷惑だった?」
あの文化祭の日、雪くんがまだ私たちが付き合っていると思っていることに気づいた日。
あの時点でまだ私の気持ちは定まってなくて。
その状態で雪くんに伝えても、その先をどうするかわからなくて……結局雪くんには伝えることができなかった。
ミニカちゃんと話して、自分の気持ちに気づけて。
雪くんの受験が一段落したら、私の気持ちを伝えようと思ってた。
「俺、一花が好きだよ」
「……っ」
でもそんなワガママな気持ちが、結果雪くんにこんな苦しい表情をさせてしまっている。