どうも、弟です。
ふわふわとした心が、高鳴りに変わる前に。
私は私自身と向き合う必要がある。
雪くんの話を聞いて思った。
このまま、雪くんの気持ちに素直に応えたい。
私の気持ちを雪くんに伝えたい、たくさん悩んで見つけた答えを伝えたい。
でも……
「雪くん、私に時間をください」
「どのくらい?」
私のお願いに、雪くんは優しい表情のまま首を傾げて聞いてくる。
「……クリスマス、まで」
「っ」
雪くんの表情が、ちょっと驚いたものになったけど、すぐにまた柔らかく微笑んで口を開いた。
「期限をそんな日に設定するなんて、一花もやるじゃん」
「か、からかわないでよ……真面目に言ってるんだから」
わざと恥ずかしくなるような言い方をする雪くんは、やっぱり意地悪だ。
「……クリスマスに、ちゃんと伝えさせてくれますか?」
恥ずかしくて目を逸らしたくなるけれど。
雪くんがあまりにも優しい目で私を見るから、私も応えるように真っ直ぐ目を見て聞く。