どうも、弟です。

「今日のために、大好きな友達とどれがかわいいかなって服を選びに行くのもなかなか楽しいしわくわくしたよ」

「な……一花、本当に変わったなあ……」


すみれは私の事をよく変わったって言ってくれるけど

私からしたら、すみれの方がよっぽど変わったように思う。


「すみれだって、たくさん可愛い服買えたじゃない」

「一花がいてくれたからだもん、一花がいないと無理だもん……」


私の言葉を聞いたすみれは、恥ずかしそうに俯いてしまう。

でも、前だったらきっと『私なんか全然変わってないよ』って言ったと思うから。


「すみれも、可愛くなったよ」

「……一花のおかげだね」


恥ずかしそうに、でも嬉しそうに笑うすみれは、やっぱりかわいい。


「すみれも、出かけるんでしょ?」

「えっ、よくわかったね!?」

「すみれのこと見てたらわかるよ」

「……えへへ」


すみれは、ひとつ大きく深呼吸をする。

息を吐き終わってから、にっこり笑った。


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