どうも、弟です。
校門へ目をやると、見慣れた二人が並んで歩いているのが見えた。
二人は私の元へゆっくり歩いてくる。
「おはよう一花ちゃん!」
キラキラした雰囲気。
相変わらず整った顔。
誰からも好かれ、すぐに周りに友達ができてしまう人。
私とは住む世界が違う人……だった人。
そして、その隣にいるのが。
「おはよ」
銀髪で、サラサラとした髪。
前髪が長くて、目元がよく見えない。
身長は少し前までは私よりちょっと高いくらいだったのに、いつの間にか見上げないといけないくらい大きくなってしまった。
「秋くん、雪くん、おはよう」
挨拶をすると、二人はそれぞれ微笑んでくれた。
「あと、雪くん」
「ん?」
雪くんに向き直って、こほんと咳払いをする。