どうも、弟です。

そこには、いつもの見慣れたすみれなんかじゃなくて。


スカート丈はひざ上まで短くなっているし

肩にかかるくらいまで伸びた髪には、ゆるく巻かれていた。

しかも、少しだけどメイクもされている。


「……ちょ、え……すみれ!?」

「えへへ…頑張ったらちょっと時間かかっちゃって……」


今朝、すみれから先に行っててとメッセージが来てたのは、このせいだったんだ……!!


「かっ、かわいい……!!」

「わあっ……」


ただでさえ普段より断然かわいくなっているのに、恥ずかしそうに照れて笑うから

かわいくてたまらなくて、思わず抱きしめた。


「あ、雪くん入学おめでとう…これからよろしくね~」

「どうも」


雪くんの存在に気づいたすみれが、柔らかく笑って挨拶をする。

そして、すみれは秋くんに向き直った。


「お、おはよう秋くん」

「うん、おはようすみれちゃん」


………あれ?


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