どうも、弟です。



「きゃ~っ!!」


ざわざわとしたおしゃべりの声は、一瞬にして黄色い歓声へと変わった。

すみれと、声がした方へ目をやると。


「あっぶなー、今日日直だったの忘れてた!」


そう言いながら、次の授業で使うものだろうか、プリントを抱えた男子生徒が笑顔で教室に入ってきた。


「きゃあっ、月形くんっ」

「お昼休みもかっこいい~!」


彼は月形(つきがた) (あき)くん。

ふわふわとした暗めの茶髪で、身長も180㎝以上あるイケメン。

いわゆる校内一のイケメンだ。


「おーい、大丈夫かよ秋、ずいぶんな量だな」

「俺らも手伝うか?」


おまけに友達からも好かれており。


「え~いいの?じゃあ全部オネガイッ♪」

「あ、てめえかわいく言えばやると思ってんのか!?やるけど!」

「あははっ、嘘だよサンキューな!」


もちろんクラスの人気者だ。


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