どうも、弟です。
「さすがイケメンは人気が違うわ…」
「そうだね、住む世界が違うよ」
すみれに同感すると、何言ってるの、と私の肩をぽんと叩いてくる。
「あんたの好きな人でしょ、一花」
「っ」
その一言で、体が一瞬にしてボッと熱くなる。
……そうだよ。
月形くんの……あの太陽みたいにキラキラした雰囲気に憧れた。
あんなふうにキラキラして毎日楽しそうな人、そうそういないと思った。
周りに物理的壁を作って、必死で自分を隠そうとしてる私とは正反対で。
その憧れが、いつのまにか好きって気持ちに変わっていった。
それにやっと気づいたのは、最近だったりするのだけれど。
「本当にいいの?一花」
「……うん」
この気持ちは、口にしちゃいけない。
私の中に、仕舞っておかなくちゃいけないんだ。
だって私と月形くんの住む世界は、こんなにも違うんだから。