どうも、弟です。
「………ブスだね」
「~……っ!!?」
私は、弟くんに触れられている方の手とは反対の手で口元を隠した。
顔が火を噴くんじゃないかと思うくらい、一気に熱くなる。
「な……っ」
なんで!!?
弟くんは私のこと気づいてないはずなのに、どうしてあの日と同じ事を言うの!?
「何で!? 確かに顔の形は変えられないけどメイクだって少しはできるようになったし、髪型だって変えて、スカート丈だってこの短さに慣れるまで頑張って私服から少しずつ見直してやっとここまで……っ」
そこまで言って、はっとする。
や、やばい。
こんなに必死に弁明なんかして。
こんなんじゃ弟くんにばれちゃう!!
そっと弟くんを見ると……。
「なんだ、ちゃんとしゃべるんだ」
「!?」
さっきの馬鹿にしたような笑みじゃなくて、今度は本当におかしそうにくっくと小刻みに体を震わせて笑っている。