どうも、弟です。
えっ……?
今、秋くん……なんて言った……?
「まだ、そういう詳しいこととか相談してなかったなって思って」
「え……っと……?」
え?待って?
昨日だけの話じゃなかったってこと……!?
「あれ?もしかして一花ちゃん、昨日話してたこと忘れちゃった?」
「話してたこと……?」
私は、昨日の秋くんとの会話を必死に思い出そうとするが、何一つ思い出せない。
なんなら秋くんじゃなくて、あの銀髪の弟くんの顔しか浮かんでこない暗いパニックになっている。
「『中3の弟の受験勉強を見てください』って、お願いしただろ?」
「……っ!?」
えっ!?
は、初耳ですけど……!?
「え、じゃあこれから1年間、その弟くんの勉強見てあげるってこと?一花」
向かいに座っているすみれが、状況を確認するように私に聞いてくる。
「そうそう、一花ちゃんが都合のいい曜日を聞いておきたくてさ」
私の隣では、キラキラとした笑顔を浮かべている秋くん。