どうも、弟です。

「中学校の時と比べて、ここまで綺麗になって。外見もよくなるとやっぱり自信ってつくものなのかもしれないよね」

「な、何言ってるのいきなり……」


少し恥ずかしくなって、気を紛らわせるかのように私もお弁当の残りを食べ始めた。


「私なんて、外見を変えようとする勇気すら出てこない。だから、一花はすごいんだよ」

「……」

「これで、心置きなくアタックできるね、一花」

「あ、アタックって、ほんとさっきから何言っ……」


下を向いていた顔を上げると。


「頑張れ、一花!」

「っ」


久しぶりに、すみれのこんな笑顔を見たかもしれない。


「……すみれ」

「え?」


笑ったときのすみれは、やっぱり可愛い。

外見を変えようとした私とは違う。

そのままでも、すみれは十分可愛いことに、改めて気づいた。


「……帰り、今日こそ、クレープ……食べに行こ」


なんだか今更照れくさくなって目を逸らすけど、元気な返事が返ってきて。

友達っていいなって思って、ほっとした。


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