どうも、弟です。

も、もう。

雪くんが変なこと言うから、変に意識しちゃうじゃない…!!


雪くんのさっきの言葉を忘れるために頭を左右にブンブン振るけど、全然変わらない。


しゅっ、集中しなくちゃ……!!

これじゃあ完全に雪くんのペースだよ……


「………」


私は、あることに気がついた。


もしかして、これが雪くんの作戦なのかもしれない。

こうして男に免疫のない私に、甘い言葉を振りまいて私が集中して勉強を教えられない状態にしようとしてるんだ!!


……もしそうだとしたら、雪くんはやっぱり頭いいんじゃないかと思っちゃうけど。


そんな作戦になんか、絶対に負けない!!


「雪くん、苦手科目は?」

「全部」


これは……

一筋縄じゃいかなそうです……。


「……じゃあ、まずは数学からやっちゃおう」


こうして、私と雪くんの謎のバトルが始まったのでした…。


< 79 / 265 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop