どうも、弟です。
進むにつれ暗くなっていく先から、さっきよりもクリアになって聞こえた声。
「ってェな、何すんだよてめー」
「ひ……ッ」
思わず声が漏れた。
「ぅぐ……ッ」
その後すぐに聞こえた、低く鈍い音と共に、うめき声も聞こえる。
物陰に隠れ、そっと覗き混む。
暗くて、はっきりとは見えないけれど……二人の少年がいた。
「う、ぐ……」
「はあ?やり返さねーの?」
地面に膝をつき、うめき声をあげる少年と、それを見下して嘲笑う少年。
「ふざけんな…!ま、だ、まだァ!!」
お腹をおさえながらうめき声を上げていた少年が、立ち上がって殴りかかろうとする。
「……ばぁか」
立っていた少年は、ニヤッと口角を上げて拳を振り上げた。
「……っ」