どうも、弟です。
どうしよう。
これで雪くんがもう勉強やめるとか言い出したらどうしよう。
せっかく勉強する習慣がついてきた所だったのに、私のせいでやる気なくしちゃってたら、どうしよう……。
「……一花」
「……?」
私の名前を呼ぶ声が、少し優しくなった気がして。
そっと顔を上げると。
「満点ゲームの条件、俺のやる気出すために条件追加してもい?」
「……!! もちろんだよ!!」
そうだよね、雪くんが満点取れたとしても、このゲームで得するのはほとんど私だしね!!
そもそもよく考えると本当に謎のゲームだし、雪くんの条件追加はいい案かもしれない!
「じゃあ、もし満点取れたら」
「うんうん!!」
雪くんの手が伸びてきて、私の頬に優しく触れた。
「何かひとつでいいから、俺のお願い聞いて?」
「……え」
私は、目と口をぽかんと大きく開けた。
そ、そんなことでいいの?