どうも、弟です。

……いや、待って私。

今はそんなこと考えてる場合じゃないでしょ!!


恥ずかしくて、ドキドキして壊れちゃいそうで。

下を向きたくても向けなくて、逃げ場がなくなった私は、ついに両目をぎゅっとつむった。


「……ふ」


すると、雪くんが鼻で笑ったの聞こえたと同時に、私の頬から雪くんの手が離れていく。

あれ?

そっと目を開けると、雪くんは椅子に座って、私が渡した解答用紙に目を通し始めていた。


「雪くん……?」

「何、マジになってるの?」

「えっ」


雪くんは、少し体をひねって私の方を見た。

その表情は、いつも見ているあのいたずらっ子のような表情。


「バーカ、さっさとやるよ。テストまで時間ないんだし」

「……!! わ、わかってるよ……!!!」




びっくりした……。


雪くん、最近本当に勉強頑張ってるから。

こんなふうに私に触れてくるなんて、全然思わなかったし……


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