嘘つきシンデレラ




一瞬時が止まったように、 




立ち尽くしていた社長。






振り向いた社長が、




さとみのそばにひざまづく。




「大丈夫か?」




「追いかけてあげてください」




頼むようなさとみの声。




「は?




なんで」




さとみが、社長を見上げて言う。




「私は大丈夫ですから」




動かない社長に




「お願い。




追いかけて!」




さとみとは思えない強い口調で、




叫んだ。


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