嘘つきシンデレラ
さとみの肌に鳥肌がたつ。
さとみにはわかってしまった。
冷静にみえる社長の目の奥が、
危険なくらい グラグラしていることが。
「チェック」
席につくなり、社長がいった。
さとみに向かっていう。
「帰るぞ」
「でも、私まだ時間が」
社長の力強い指が、さとみの腕を握る
グイ
さとみは強引に引きよせられた
冷静なふりもここまでのようで
「かつがれてでるか、
歩いてでるか、
選べ」
社長の低い声。
今にも切れそうに怒っている。
容易にかつがれる姿が想像できたさとみは
マネージャーをみた。