涙色パレット
高校でも美術部に萌は入部し、また友達ができた。しかし、絵のことですれ違いまたしても萌は孤立してしまったのだ。
「私のイメージと違う……」
「私のイメージではこうなんだけど」
「それって自分の世界の押し付けじゃない?」
「そんなことないよ?」
「もういい……。アンタといると疲れる。自分の絵を描きたいなら、自分一人で描きなよ」
いつもこんな会話をして関係は終わる。そのたびに、萌はまた失敗したと涙をこぼすのだ。涙はスケッチブックに落ち、シミを作っていく。何度、描きかけの絵に涙が落ちただろう。
そして、一人ぼっちの高校生活を送り、萌はこの美術大学に進学した。将来の夢であるイラストレーターになるためだ。
しかし、相変わらず周りとは馴染めない。コミュニケーションもうまく取れない日々が続いた。そんなある日、萌は風邪を引いて授業を休んでしまったのだ。
学校へ行くと、萌が休んでいる間に授業は進んでいて、萌は全く授業がわからなかった。しかし、それを教えてくれる友達は萌にはいない。
「私のイメージと違う……」
「私のイメージではこうなんだけど」
「それって自分の世界の押し付けじゃない?」
「そんなことないよ?」
「もういい……。アンタといると疲れる。自分の絵を描きたいなら、自分一人で描きなよ」
いつもこんな会話をして関係は終わる。そのたびに、萌はまた失敗したと涙をこぼすのだ。涙はスケッチブックに落ち、シミを作っていく。何度、描きかけの絵に涙が落ちただろう。
そして、一人ぼっちの高校生活を送り、萌はこの美術大学に進学した。将来の夢であるイラストレーターになるためだ。
しかし、相変わらず周りとは馴染めない。コミュニケーションもうまく取れない日々が続いた。そんなある日、萌は風邪を引いて授業を休んでしまったのだ。
学校へ行くと、萌が休んでいる間に授業は進んでいて、萌は全く授業がわからなかった。しかし、それを教えてくれる友達は萌にはいない。