向かう先はおなじ
ありがとう。なんて言葉出てこなかった。

出てきたとしても言いたくなかった。



「あのさ、彼女の誕生日忘れるって何?

そんな男初めてなんだけど?あんたには、

初めての感覚一杯気付かせてもらってるけどさ

こんな初めていらねーの。ほんとに

好きだ好きだ言葉では言うけど、気持ちが

伴ってないわけ。だから信用できないの!!

そう言うところだよ!私が毎回言ってんのは!」

「……ごめん。ほんとにごめんなさい。」

「いやいや、まじでふざけてんじゃねーよね?」

「ほんとに、ごめん。俺、ほんとに桜が

大好きだ!何も誤魔化してなんかない。

完全に頭から抜けてた。

ほんとにごめんなさい。」
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