あまい・甘い・あま~い彼が見つからなくて
「…よこせ」
大翔が私に右手を差し出した。
「アイツが渡してきたメモよこせ。
処分するから俺に渡せ。
連絡なんてする必要ないからな。
また会える気がするっていうなら一生偶然の再会を待ってりゃあいいんだよ。
欲しいものを全力で手に入れようとしないヤツは俺は絶対に認めない!」
なかなか手渡さない私に苛ついた大翔は、立ち上がって私の手からメモを奪い取るとその場で小さく引きちぎってゴミ箱に捨てて
「早く帰って休め、お疲れ」
と医局から出ていった。
「ったく、素直じゃねぇなアイツも」
肩をすくめて笑う高木さんは
「愛美ちゃん、連絡取りたいならどこの消防から来たのかすぐに調べられるからいつでも俺に言ってよ。
俺はさっきのイケメン救命士いいと思うよ?
いい加減束縛飼い主から逃げ出して自由にしてみたらどうかな?」
と優しく微笑んで仕事に戻って行った。
二人がいなくなったあと、仲良しの看護師が
「目黒区K市消防署から来てましたよ」
とウインクして私にこそりと耳打ちした。
大翔が私に右手を差し出した。
「アイツが渡してきたメモよこせ。
処分するから俺に渡せ。
連絡なんてする必要ないからな。
また会える気がするっていうなら一生偶然の再会を待ってりゃあいいんだよ。
欲しいものを全力で手に入れようとしないヤツは俺は絶対に認めない!」
なかなか手渡さない私に苛ついた大翔は、立ち上がって私の手からメモを奪い取るとその場で小さく引きちぎってゴミ箱に捨てて
「早く帰って休め、お疲れ」
と医局から出ていった。
「ったく、素直じゃねぇなアイツも」
肩をすくめて笑う高木さんは
「愛美ちゃん、連絡取りたいならどこの消防から来たのかすぐに調べられるからいつでも俺に言ってよ。
俺はさっきのイケメン救命士いいと思うよ?
いい加減束縛飼い主から逃げ出して自由にしてみたらどうかな?」
と優しく微笑んで仕事に戻って行った。
二人がいなくなったあと、仲良しの看護師が
「目黒区K市消防署から来てましたよ」
とウインクして私にこそりと耳打ちした。