あまい・甘い・あま~い彼が見つからなくて
「俺さ…一目惚れって言ったけど今日じゃなくて高校の時に一目惚れしてるんだ」

二人で飲み直している居酒屋のカウンターで、隣に座る彼女は可愛くふにゃりと俺に笑顔をむけた。

「あれっ?高校の先輩なの?
こんなイケメンな先輩学校にいたかな?」

「学校は違うよ。
通学の電車が毎朝一緒だったんだ」

「えーっ、声かけてくれればよかったのにぃ」

そう言いながらグラスをあけた彼女は店員に追加の飲み物を頼んだが、目がとろんとして身体が傾きだしていて、俺は一緒にお冷やを頼んだ。
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