あまい・甘い・あま~い彼が見つからなくて
大翔に彼女がいたって私たちはずっと幼馴染みだった。

普通の幼馴染みの関係よりは、私が上手く距離をとれないせいで妹のようにちかい距離感でいさせてくれたくせに、はると付き合いだして私と大翔の距離は一気に広がった。

『愛美』
と名前を呼ばれることも減り、私に笑顔をむけて頭をわしゃわしゃと撫でられることがなくなった。

はるとのドキドキする時間と引き換えに、私はまるで自分の半身を失ってしまったかのように心に穴があいたような寂しさに襲われた。

その寂しさを埋めるように、私は心の隙間を埋めるためによりいっそうはるに甘えた。
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