あまい・甘い・あま~い彼が見つからなくて
いつも一緒だった。

小さい頃は、大翔と杏ちゃん、颯馬と私と四人でいつも遊んでいた。

途中から颯馬は杏ちゃんを追いかけ、私は大翔を追いかけだした。

でも、クリスマスも誕生日もバレンタインも…イベントは全部その時付き合っていた彼女と大翔は過ごし、決して私とは一緒にいてはくれなかった。

普段は優しく甘やかしてくれるのに、私が期待してしまうような一線を越えさせてくれることはなかった。

思えば血の繋がりはないけれど大翔はいつも兄のような立ち位置で私に接していた。

颯馬がお菓子の勉強にフランスに行ってしまった期間はとくに私をきにかけてくれて、少し近づいた距離に私は舞い上がり迫って拒否されて合コンにいきはるに出会って一夜を過ごしたのだ。

どちらにせよ、私はこの中途半端な気持ちにきちんと決着をつけなければ前に進めない。

大翔にもはるにも中途半端なままなのはスタートを間違えてしまったせいなのだ。

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