あまい・甘い・あま~い彼が見つからなくて

あまい彼に愛されて

***
離島から戻ると同時に私たちは一緒に住み始めた。

「愛美の離れないは信用できないからな。

いつまた逃げられるかわかんないからこれ書いて」

テーブルに置かれた一枚の紙。

そこには陽翔の名前と保証人欄には颯馬とはるにぃの名前が署名されていた。

「ご両親にも愛美の二人の兄貴たちにも承諾はとってきた。

もう二度と逃げられないように早く提出してこいって。

もう待たないからな?

尾作愛美に今日なってほしい」

私は椅子の上に思わず正座して頭を下げた。

「ふつつかものですがどうぞ宜しくお願い致します」

島から戻ったその日に私たちは入籍した。

結婚式は一年後。

陽翔のご両親への挨拶は入籍してからになってしまった。

それくらい陽翔は私を手放したくなくて早急に事をすすめていった。
< 99 / 102 >

この作品をシェア

pagetop