愛は惜しみなく与う③

別に紗羅ちゃんが悪いやつとか、そんなんじゃないかもしれへん。

ただ、深い闇とか抱えてたら、それに敏感な響は感じ取ってしまうのかもしれない。

もしかしたら紗羅ちゃんが何か言えない悩みを抱えてるかもしれへん。
何が原因で、響がそう思うか分からへんけど、違うよって否定はしたくない。

あたしを冷たい目で見てるのは、もしかしたら、何かあたしがしてしまってるかもやし


「泉も、注意してみるって言ってた」

「ほんま?ほなあたしと同じ意見やな」


先に泉が話してくれてたか。よかった


「杏は優しいから。気をつけてね?」

「ん?大丈夫やで?あたし割と疑い深いで?」


ほんとかよ!そう笑って、響はあたしに冷たいココアを買ってくれた。
ココアはあたしの好物!!

ほんまに、響はええ子や

最初はゴリラって言われてたけど、今となってはすごく優しい!


「や、やめろよ!」


頭を撫でくりまわしてると、流石に響にとめられた。
弟がいたらこんな感じなんやろなぁ


あたしは鈴を


こんなに可愛がってあげれたやろうか


「杏もどるぞ?新幹線間に合わない」

「ほ、ほんまや!急げ!」


ついつい長居してしまったが、間に合った。ホームでダラダラとしているみんなを発見
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