愛は惜しみなく与う③
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いつも通り6時に目覚める
もうこれはルーティーンみたいなもの

隣で眠る紗羅ちゃん

普通の子やけどな、こう見ると

とりあえず先に支度を済ませる。海斗さんのところへは1週間ほど滞在する予定。
天気は基本良さそうやけど、今日は天気が悪いみたい

窓の外を覗くが、昨日みたく青く綺麗なうみではなく、少しどんよりしている


今日は観光かなぁ

かき氷もあるし!



「つ…きね…ん」


??
紗羅ちゃんがうわ言のように何かを呟く。

その額には汗が浮かぶ


洗面所のタオルを持って紗羅ちゃんの布団の隣に座り、そっと額に手を伸ばす


すごい苦しそうな顔…大丈夫かいな。

普通にそう思った

タオルが額に触れた瞬間、あたしの手は紗羅ちゃんに払い退けられた。


「え?」


びっくりした
紗羅ちゃんは咄嗟にあたしを物凄い目付き睨んだ


あ、この顔


なんか知ってる


一瞬そんな怖い顔をしたが、いつもの顔に戻る


「びっくりした!お化けかと思った」


あーこわかった。そう呟いて身体をおこしたが、あたしはまだ状況がピンときていない
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