愛は惜しみなく与う③

疑われても困るから、シャワーのお湯を出す

ジャーーーとシャワーの音の中で、あたしは椅子に座って頭をひねる

紗羅ちゃん紗羅ちゃん

マドリカでDV男と喧嘩して…

あの時はほんまに普通やった

何も感じなかった

なんや?いつからや?


響が1番に気づいたってことか


よくわからん。目的がみえへん。日頃は普通やけど、気を抜いたときというか何というか…
ややこしいことじゃなければええねんけど。


ただ、あたしのことが気に喰わないとか、そんなんならええ。
多分烈火ファンからあたしは、そういう風に思われてるから、そこは特に気にしない

まぁ、仲良くなれたと思ってたから、ショックっちゃショックやけど


慣れてるから大丈夫


シャワーの音を聞きながらぼーっとしていると、声がする

…電話か


申し訳ないけど、少しおかしいなと思ったら、、身を守るためにあたしは、するべき事がある



「大丈夫、いまは」



その声がドアの外で聞こえた。
確認するためにシャワールームに近付いたのか。
その声はハッキリ聞こえた
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