愛は惜しみなく与う③
「え?そうなんですか?」
残念そうな女二人
限定5食って言うのをしらなかったらしい。もう一度パンフレットをみて、ほんとだーと言っている。
ふう。よかった
「じゃ、じゃあ」
俺頑張った!よかったよかった
少し勇気を出せば話せた……と思う
なぜか気まずくなり、トイレの前で待ってるのに少しその場を離れようと足が動く
まだその辺は無理
「「おにぃさんありがとう!!」」
大きな声で言われて二人を見ると、笑顔で手を振って、違う道に歩いて行った
あ、俺、良いことした
自然と笑顔になった
「ひーーーびき!」
「ぎゃ!」
余韻に浸っていると、両肩に少し強めの力で手が乗る
し、心臓に悪い!!!
「もう!びっくりしたじゃん!杏、お腹大丈夫?」
振り返れば、ニシシシという効果音がぴったりの顔をした杏がいた
「優しいな、響!ちゃんと教えてあげてたやん」
見てたのか
「うん、なんか…普通に困ってただけだし、知ってることだったから教えれた!」
そう。普通に困ってたってところが大事。