愛は惜しみなく与う③
窮地
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あーあ、お腹痛かった!
ほんま災難やったわ…
お腹痛いわ、鞄忘れるわ…

何回ダッシュしたことか


響には悪いから、先に公園に行ってもらった。だってさ?せっかく旅行来てるのに、トイレとの往復可哀想すぎるやろ

しかもダッシュ

申し訳ないことをした


お腹もスッキリしたし、今日の晩飯は何やろうか?と呑気に考えて、無事見つかった鞄を回収して公園まで行こうとしていた


トイレの前は駅前の広場みたいになっている。


そこでキョロキョロしてるおばあさんを見つけた。うーーーん。響はもう向こういってるし、少し待たせても大丈夫かな


「おばあちゃんどないしたん?」


「ん?あぁ…ちょっとね、孫の家に行きたいんだけど、ど忘れしちゃってね…」

あらら
あたしこの辺知らんけど、大丈夫かな

地図にはわかりやすく丸印がついている


「ここ行きたいの?」

「あぁ、そうじゃよ。この辺だと思うんだけど」


おばあちゃんが持つ地図には、シンプルに伸びた真っ直ぐの道に、丸印

そして部屋番号まで書いてある
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