愛は惜しみなく与う③

ゆるい話を聞いていると、少し落ち着いてきた


「杏ちゃんは、誰の顔が1番タイプ?」

「え?あたし?」


あたしは新くんだなぁ〜と紗羅ちゃんは言う

顔か…顔…

顔?

なんかこいつらがカッコいいのは分かるけど、もうそう言う感じで見てないから、いざ顔で選べと言われると悩む

あたしってどんな顔がタイプなんやろ?


「俺はー?」

ニコニコと男前スマイルの慧
いや、かっこいいよ、みんな。と回答すると、そういうのは求めていないと言われる


んーーーーーー

散々悩んだ挙句、1番好きな顔が浮かぶ



「響かな?」


そう言うと通路を挟んで隣に座る響が、ええ!?と声を上げた

いや、驚く事?

多分あたし、ちょっと可愛い顔が好きなんやと思う


「俺だとは思わなかったから、びっくりしたよ」


ふにゃっと笑う響
ほら、可愛いやん。抱きしめたい衝動に駆られる


「杏、2番目は?」


へ?
隣を振り返ると、目を瞑っていた泉がそう尋ねてくる。
起きてたの?

ってゆうか2番目?
< 16 / 410 >

この作品をシェア

pagetop