愛は惜しみなく与う③

水瀬にしがみついて、紗羅ちゃんに手をあげる男を止めるように縋った


「頼むわ。あたしになら何してもいいから」


もう自分の周りの人間が傷つく姿は見てられへん。
 

「いいな、それ。あんたが泣きながら俺に縋ってくるの。興奮してきた」

「ちょ!」


両方を押さえつけられ、あたしの真上には水瀬の顔。


「紗羅がいたら集中できないから、外へ出してくれる?お前らも下がっていいよ。ここに2人にさせて」


…覚悟決めなあかんな


紗羅ちゃんと男2人は部屋を出て行った


シーンと静まり返る部屋に、水瀬の息遣いだけ聞こえる



「思ったより興奮させてくれるじゃん?あんたセンスあるよ、男を煽る」


気持ち悪い
ブラウスのボタンを一つずつあたしの目を見ながら外す。

最後のボタンを外して満足そうに言った



「いい身体。白くていい匂いがする。腹筋は割れすぎだけど、まぁいいか」


< 190 / 410 >

この作品をシェア

pagetop