愛は惜しみなく与う③
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杏と電話をしてる間に、朔と響に敵の相手をしてもらった。

よほど手が込んでる。

きっと、海斗さんのところにも何人かは絶対居るだろう。でも

舐めてもらっちゃ困る


『こっちも戦闘体制にはいります』


新からさっき来ていたLINE
大丈夫


烈火は強いから


泣きそうな杏の声に

俺たちを拒否る杏の声


すべてが悲しかった


杏をおいて帰るなんて選択肢、一ミリもないのに。杏が信じてくれないと、俺たちは動けない



色々伝えたいことはあった。

なんで助けてって言わないんだって、言ってやりたかった。
なんで帰れなんて言うんだよって、言ってやりたかった。


でもそんな事を言いたいわけじゃないんだ



「俺は杏が好きだよ」



気づけばそう言っていた

心の底からそう思うんだ


だから、信じて欲しい。俺のことを。杏が入っている烈火というチームを


杏はがんばってる
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