愛は惜しみなく与う③
ただ一つ分かったのは
もうスコーピオンの件に関しては、足を突っ込んでいること。
いろいろと向こうも調べてきている。

これが何を意味するのか


烈火はもう、スコーピオンの標的っていうことだ



ただ対峙して思ったのは、戦力的にそれほど強くはなさそうだということ。
幹部クラスなら勝ててしまうだろう。

だけど怖いのはそこじゃない



あいつらは、犯罪になっても、誰かを殺してしまっても、気にしないということが怖いんだ。


怖いもの知らず…

俺たちはやり過ぎたりはダメだし、加減をしなきゃいけない。
殴り殺したなんて、ありえない


けど向こうは違う


俺たちに対して本気だから


だから、やり合う機会があっても、一対一は避けた方がいい。
俺みたいになる…

死を、犯罪を恐れない相手


それはまた厄介なものだった



「水瀬って男は…強かったか?」

「…ぶっちゃけ、強いとか気にしてなかった。血が昇ってたから……もう何言われてもキレてた。強いんだとは思うけど」


でも…これなら、楼帝の総長の、葵や、雅の方が強い
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