愛は惜しみなく与う③
「え?!ほんまに?!まさか……そんな事」
どうりで響の反応が過剰なわけだ。
椿と長くともに姉妹のように育った長谷川…
どこからか椿を感じとってしまっていたんだな。
何も気づいてやれなかった
「分かってたら…近づけへんかったのに」
「俺からその件は響に伝えておくよ」
「うん、よろしく」
長谷川が、椿と姉妹だったことに、杏はショックを受けていた。
次々と、色々なことが起こりすぎている。
正直俺も頭が回らない
「ちょっと、志木と2人で話したい」
「…うん、わかった」
朔と病室をでる
志木さんの前を通るが、先ほどまでのあの殺気は、全く感じ取れなかった
「杏?話終わったら電話して。その辺うろついてるから」
「わかったで!」
そんな時間かからんし。また電話するわ。
そう答えた杏の顔を見て、安心する
このまま俺たちに何も言わずに、帰ったりしてしまうんじゃないかと思ったから
「……可愛いナースでも探すか」
「ばーか」
部屋を出た瞬間に、ふざけた事を言う朔。
変な緊張感から解放されたことによって、笑ってしまった
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