愛は惜しみなく与う③
「おい、なんとかしろよ!」
「あーなった海斗さんは誰にも止めれねぇだろ」
夕方着とかにしときゃ良かった…
全員嫌々エプロンを装着する中、慧だけ少しノリノリ
「なんで楽しそうなんだよ」
「えー?だって海で売り子って…水着美女が…」
ね?っと同意を求めてくるように笑う。
それに反応したのは朔だけ。
「そうか!そういう楽しみ方があるのか!」
喜ぶ2人だが、最近遊んでないのを知っている。
慧なんか、帰ってくるようになったし、朔も日中フラフラすることなく、学校に来ている
杏効果ってでかいんだな
無意識のうちに、杏の生活にみんな合わせている
「拓也げっそりしてたね」
「あぁ。あいつそういうの苦手そうだしな」
海斗さんが俺たちに求めることを簡単にまとめると、海にいる女をナンパして、店に連れてこいってことだ。
その売り上げで、俺らの今晩のBBQの豪華さが変わるらしい
それを聞いたらやるしかないけど、ナンパなんぞ俺はしたことない
朔と慧に任せればなんとかなるか