愛は惜しみなく与う③
「いや…遠足とかの前って、ドキドキして寝れないだろ?あれだよ」
笑うわ
小学生やん、それ
「さっきまで響も起きてたぞ?なんか食べたいもの探してて、力尽きて今は寝たけど」
そう。明日から旅行や!
昨日は髪染めて帰って、軽く泉が新に、西が動いたかもっと伝え、そして後は旅行の話しかしてない
西のことは、少し深刻なんかな?と思ったけど、情報なさすぎて、深刻になれないと泉は言う
「おい」
「なに?」
「最近どーなの?」
は?なにがよ
すごくアバウトな質問をしてくる朔
「だから、家のこととかさ?大丈夫かって聞いてんの!」
投げやりに言う朔は、どうやらあたしのことを心配してくれているらしい
「大丈夫やで?特になにも。変わりない」
「そうかよ。お前、俺らのことばっかり気にかけてるから。自分のことももっと大事にしろよ」
???
パパッと着替えて部屋に戻ろうとする朔
あたし、大丈夫じゃないような顔してたかな?
そう聞こうにも、先に部屋へ行ってしまい、リビングにポツリと残された