愛は惜しみなく与う③
「いつもこんな高そうなところ来てるのか?」

「アホいいな。スーパーのタイムセールが常連や!こんなところ、東堂の用事じゃない限り来んわ」

あたしはあの、お一人様1パック!とか
タイムセールが好きなんや。
あの18時回ってから安くなる、あの感じも好きなんや

こんな高いところ


志木に連れてこられない限り、来ない。
ま、志木はこういうお店がすごく好き。落ち着いて食べれるからって言うけど

泉と朔は落ち着けてない


少し歩いて個室に通される。


うん、でもとても風情があって綺麗。
個室の窓から中庭が見えて、綺麗に手入れされた庭を眺めながらご飯を食べると言うのは、少しそそられる気がする


「腹いてぇ」

「トイレ突き当たり右ってゆうてたで」

「ばか!こんなところで、うんこできねーよ」

「は?意味わからん。とりあえず頼んだこう。何食べる?」


用意してもらったメニューを眺める

うん、お魚全部おいしそうやなぁ



「キンキの煮付けとか、ありやなぁ」

「これ、値段どこに書いているんだ?」


泉はメニューをくるくる回しながら見ている。
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