愛は惜しみなく与う③
「値段は書いてないよ!多分時価やろうし、聞けば教えてくれると思う」


あー夏はハモもいいよなぁ。梅肉ソースで食べてあっさり!うん、考えただけでヨダレが…


「お、俺うどん屋とかいっていい?」

「なんでよ!せっかく志木の奢りやで?アホほど食うたったらええねん!」


せや。これは志木の奢り!
じゃなきゃこんな店こんし!あたしらはファミレスで充分やけど、志木がこの店選ぶから



「お待たせしました」

「車ありがとう。てきとーに頼んだし」

「ええ。あれ?お2人どうかされましたか?顔色悪いですが」


個室に入ってきて、ネクタイを緩めながら、志木は2人を見る。

はぁ


「こんな高そうな店あんたが選ぶから、縮こまってんねん」

「いや、御礼も込めてですので、気にしないでください。東堂の名前で領収書切るんで、好きなだけ食べてください」


笑顔でにこりと。
東堂の領収書を管理して経理をしてるのは志木

やから、やりたい放題や
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