愛は惜しみなく与う③
そしてテキトーに頼んだ料理が机の前に並んで、泉も朔も、目をキラキラさせている

うん、かわいい


「こ、こ、これ食っていいか!?」

「……すごい、写真撮ってみんなに自慢しよう」


泉が料理の写真を撮るなんて…
こういう反応すると、また連れてきたいって思うよな。
そうか、こうやって世の中の人たちは、喜ぶ顔が見たくて人のために行動するんや



「あたしも好きな人できたら、連れてこよう」



デートプランは、男の人が立てるもんなんかな?でも喜んでほしいって気持ちがお互いにあったら、毎回大変そうやなぁ

なんて自分がデートプランを練るっていうのを想像していると、2人の顔が変な顔になる


ん?


「杏様?突然何を言い出すんですか」

「へ?いや、こんな喜んでもらえたらさ、次違うところ探して連れて行こう!ってなるやん?」


志木に同意を求めると、はい。と答える


「せやしさ?あぁ、こういう風に、世の中のカップル達は、相手の喜ぶ顔が見たくて、デートプラン立ててるんかなって思ってさ」


そういう幸せな悩みはいいよなーって思っただけやねんけど
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