愛は惜しみなく与う③
そんな可愛い響をみて、志木も同じような気持ちになったのか、嬉しそうにニコニコしている。

ふむ

志木は響の可愛さに弱いな


「志木さん?これはどうします?」


新は残ったサラダをどうするか志木に尋ねていた。いつもは無理矢理食べるんだけど、結構な量が余っている


「これはティータイムに野菜ケーキを作りますので、それに使います」

「ティータイム…」

少し不思議そうな顔で新は呟いたが、よくわからないけど、また使うんだなとラップをして冷蔵庫に。


「ねーねー!杏ちゃんの昔の話、何かないの?」

「どんな話がいいですか?全て知ってますよ」

「えー!じゃあ、杏ちゃんが総長してた時の話とか?」

「あなたも物好きですね。杏様の総長時代は……とてもおぞましいものでしたよ」


「おぞましいってなんや」


慧と話す志木に近づいて、後ろから頭を殴る。失礼しちゃうわ。おぞましいって言い方よ


「杏ちゃんのこと知りたいもん」


そう笑顔で話す慧に向かって、志木は一旦固まったのちに言った


「…あなたもですか」

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