愛は惜しみなく与う③
「んーー御客さんに気に入られちゃってね。仕事にならなくて、辞めさせてもらったんだ」


なんと

モテる人だからこその悩みなのか…
慧から聞くと、未成年の女の子が店に通ってて気に入られてしまい…後にその女の子の母親も巻き込んで、結構揉めたらしい。

年齢偽ってるのをバレる前に、身を引いたと


「モテるって大変なんやな」


ほんまに思った。
みんな羨ましい!って思うんやろうけど、イケメンはイケメンの悩みがあるんや。


「杏ちゃんだって、今モテ期じゃん」

「は?あたし?なんで?」


最近の自分を振り返ってみて、モテてた要素を探してみたけど、残念ながら一つもない

でもモテ期だという慧は、ニコニコとこちらをみて笑っている


よくわからん


「最近居候が増えて行くだけやで」


ある意味そういうのでは、モテてるかもな。うん。世話する人数増えていく

そんな話をしていると


玄関が開いて志木が帰ってきた。すごい量買い物したんやな…
両手に2袋ずつ、がっつり詰まった袋を持っている。
< 339 / 410 >

この作品をシェア

pagetop