愛は惜しみなく与う③
怪しいのはこいつだと思ったんですが。ふぅと息を吐いて、また、映像を見直しですね。と言い、タブレットを消した

これ

全部映像みてるんだ

すごく大変そう


「よかったら、俺手伝いますよ。しっかり顔覚えてるの俺だけだし」


「いえ…情報量が多く、とても大変な作業なんで、私の方で絞ります」


「でもその絞ったところに居なかったら?俺、バイト夜しかしてないんで、全然大丈夫。泉のところのバイトにも行かないから」


俺はあんまり汗水流して働くのは向いてない。だから、泉の家の修復は、朔と響に任せて…


「俺にも、杏ちゃんを守る手伝させてください」


俺にできることがあるなら。
あの時の違和感は絶対間違いではないから。

志木さんは少し考えた後に、お願いしますと頭を下げた。


とても丁寧な人

杏ちゃんを守りたくて必死なのは、俺たちと同じ。

「後もう一つ、お願いしていいですか?」


困り顔の志木さんは、少し悩ましいお願いをしてきた。



『水瀬と紗羅って女に会わせてください』

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